よくある疑問、質問 歯科医の本音・・・
私は、歯科医療とは、最先端技術、値段等の他に、お互いの信頼関係、パートナーシップが最も重要ではないかと思います。そのための本音の部分を見て下さい。
A 当院では予約しての待ち時間はありません。やむなく遅れてしまった方、救急の方も時間割りを調整して処置して行きます。もしあなたが予約時間通りにきて下さったのに、20分も待たされてしまった?・・・そんな場面は当院ではありません。
A 医療全体の中で歯だけは、手順の確定した機械的修復を要するからです。内科のように「薬を出しときます。様子を見て下さい」・・・という療法とは全く異なります。神経が腐った根の消毒には、一週間おきに薬の効果の確認を数回、虫歯の穴を修復し、 土台を作り型をとるまでに数回かかります。最終的な金属の作成にも1週間を要します。歯周病も順序立てた歯石とりに数回。経過観察を検査する事、それによって症状の改善を見守ることが、保険で義務付けられています。・・・つまり適正な検査と手順をきちんと守っていく事が、 最も望ましい治療法だといえます。
A 歯科医がせっかく準備して待っていても、患者さん本人が来院しなくなったら、歯はむき出しのままで状態は悪化の一途でしょう。(痛みの有無は関係なく)ケガとちがって、歯は自然には治りません。それが歯科疾患の特徴です。
A 自分にあった医院を探して、医師、歯科医師を「良き協力者=パートナーにする事」が一番ではないでしょうか。たとえば当院は「絶対待たせない、詳細説明をする。治療内容を明朗に」を心がけています。そして学問的道理にそって、ブラッシングが必要ならそれを実践します。口の中が食べかすでべっとりでは一向に治癒に向かわないからです。こういった理にかなった方法を患者さんは理解し、納得してパートナーシップがうまれるのだと思います。
A 私達は「患者さんが満足する医療を!!」と思っています。それにはお互いのマナーで信頼関係を築く事です。マナーとは世間一般に常識とされている「互いに敬意を持つ」事であると思っています。 毎回、通院に励んで下さるみなさまを前にすると「ありがとうございます!よし!また今日も全力でがんばろう!」とスタッフ全員の力が湧いてきます。・・・ 患者さんが満足して帰宅されることが医療人の喜びです!     
A 歯が溶かされたものが虫歯(う蝕)で、歯肉とそれを支える骨が腐るものが歯周病です。原因はどちらも食べかすによる歯垢ですが、どちらも自然に治る事はありえません。(痛みが消えたら治ったわけではない) 自然に消える虫歯の穴や歯石(ばい菌のかたまり)はないのです。
A 歯をささえる肉と骨が化膿炎症し、崩壊するからです。それをくり返し抜けていきます。
「高齢だから歯が抜ける」という事はありません。      
A 保険にそって基本的なブラシ練習、段階的歯石とり、再検査・・を継続するしかありません。メディアのうたい文句で見るような「これだけ治った!」と安易な方法、近道はありません。理論的にあるはずがないと思います。
A かつて揺れてたほどの症状があったなら、1年未満で歯石をとり続けるべきでしょう。それが大事なメンテナンスです。日本は「歯に空いた穴」には敏感ですが、歯周病に関してはかなりの「後進国」です。 虫歯にくらべて急激な痛みが少ないので、歯周病は放置され悪化します。「揺れて腫れて・・・」で来院された時には、そうとう末期症状の方も多いようです。極端にいえば虫歯もないのに「抜く」事になってしまいます。めんどくさい・・・では改善は望めないでしょう。
A 「きっと電動機械だから優れているにちがいない!」というイメージ先行している事が心配です。電動歯ブラシを使う際にはもっと特徴と注意点を把握する必要があります。はたしてメリット・デメリットを理解した上でお使いでしょうか?当て方は正しいですか?手用歯ブラシとの違いは毛先の振動のみですから、実際に適切なブラシの当て方、角度、方法を知っていますか? その本体の重みで腕は数分間静止できますか?毛先は手用と同じ交換サイクルなので、短期間で頻繁に交換してますか?その費用はいくらですか?・・・は歯全て異なった複雑な局面をもつ多面体です。歯肉は当然粘膜だから柔らかいし、傷もつく。詰めたものは プラスチックなら磨耗するでしょう。かぶせた金属も振動ではがれやすいでしょう。どちらを選ぶにしても確かな技術的裏付けが必要です。
A 残念ですが日本のブラッシングに対する意識は、まだまだ欧米に比べ低いです。「TVCMの歯磨き粉をたっぷりつけて、ブラシでごしごし」・・・でいいのでしょうか?すーっと味がすれば、ほんとうにきれい(清潔)になっていますか?実は当の私も、歯科大学までよく知りませんでした。入学して 「人間の口の中の汚さ」「食べカスに群がるバクテリア」を学んでびっくりです。市販の歯磨き粉の実際の効能は?歯ブラシはどのくらいもつのか、自分に何が適しているのか?そして正しいブラシの方法とは?・・・先進国民として、知っておくべきでしょう。
A 銀歯に比べ、自費の貴金属はさびにくく溶けにくいは事実です。どんな金属も口の中で酸化し溶けています。しかし銀よりも貴金属のほうが科学的に安定し、身体にも害は無い様です。それはアクセサリーにも用いられる事から明らかです。金(きん)は薬として飲める程の長所があり、 アレルギーが最も起りにくいクラスの金属材料です。様々な要因から歯科用金属に適しているのは言うまでも無いのです。
A 保険のプラスチックの義歯は異物感から吐き気が強く、入れてない方も多いようです。材質がぶ厚い上に、もろいので咬んで割ってしまう事も頻繁にあります。もし自費で作成できるなら金属床(特殊合金の義歯)があります。 軽い特殊合金を骨組みに持つので破折する事は無く、非常に薄いので発言がとてもしやすくなります。いずれにしても、歯が抜けた部分を何かで補う必要はあります。
A セラミックは、プラスチックのような変色やすり減る事がないため、長時間に及び前歯の審美的状態を保持します。「ずっときれいな歯でいたい」と色合い、耐久性など高性能を希望される方に適しています。材質の違いは、 単純にプラスチックと陶器のお皿をくらべて考えて下さい。柔らかいプラスチックは、こすり洗いするとすぐ傷つきます。細かい傷から水分がしみ込んで、変色と臭いも発生するでしょう。しかし陶器はこすっても変色しないし、傷も目立ちません。
A 抗生物質、消炎剤などは劇薬です。処方を誤れば嘔吐(おうと)や下痢を誘発します。本人からの電話で、問診ができれば処方できます。しかし本人ではなく、家族代理人の「伝言」だけでの処方は法律で禁止されています。
話の行き違いが誤診を招くからです。処方ミスはあってはならない重要事項。医療機関へは本人が症状や電話相談をするべきでしょう。
A X線写真撮影や麻酔、投薬は原則できません。歯科レベルでのX線なら実際には影響は少ないのですが、危険を回避するために撮影しません。しかし「治さなかった歯が痛くなった。でも妊娠してる」という場合が一番問題です。その場合可能な範囲で処置をすすめるしかありません。 中断した虫歯や、化膿の激しい歯周病などを放置したまま妊娠に至ってしまうのは、身体にも胎児にも悪影響なのは当然です。膿み(うみ)を出し続けているわけですから、身体に炎症反応が起こり胎児にも良いはずがありません。安易に抗生剤や麻酔も使えないし、X線で調べる事もできないのです。やはり妊娠前にきちんと 管理しておきましょう。そして妊娠後であれば早急に応急すべきです。
A キシリトール甘味料では、虫歯菌が酸を作れないからです。虫歯菌は糖質(こく類など)を栄養とする際に、強烈な酸を発生するため歯が溶けるのです。キシリトールは菌の餌になりません。従って酸も出ないため虫歯にならないという事です。だからといって虫歯が治るとか、ハミガキが楽になる・・・という事には何らつながりません。 北欧の国で虫歯が少ないのは、ハミガキへの意識が高いからで、キシリトールは補助食品でしかありません。
A 一般には乳歯が終わる小学3〜4年くらいが予測しやすいといわれます。しかし顎や骨格、乳歯の並び方を早めの6歳くらいから観察するのも有効です。早期に相談して、今後の経過を見ていくのが一番でしょう。
また、長期を要するので大事なのは「本人の気持ち」です。たとえご両親が熱心でも、調整は月に一回程度ですが、「学校があるから・・」「めんどうになった・・」と来院を怠るとうまくいきません。特に矯正中はハミガキ練習が大事なのですが、本人のやる気が無いと歯肉は腫れ虫歯も悪化します。矯正は終わったのに。虫歯と歯周病・・・では困ります。 本人の意志が矯正の成果を左右するのです。最近は成人になってからの矯正も全国的に多く、目的意識がはっきりしている大人なのでスムーズに進みやすいようです。
A 診療スタイルが最重要ですよね。治療内容の説明なく、同意もないまま削り出して・・は困りますよね。
後は評判ということになりますが、これはよく選定せねばなりません。 「悪化したむし歯や歯周病」であった場合、当然治療期間は長くかかるし、痛みも伴うでしょう。うわさの内容の吟味(ぎんみ)が必要です。また、口の中を見て「ああ、前の歯科医は間違った治療をしている。こんなんじゃだめだ。私の方がいい」と前医を中傷する医院はやめた方がいいでしょう。その当時の治療環境、事情を知るはずもないのに、無責任極まりない発言です。
さらに、日本の医院の看板には、法的に表記できない科目、内容があります。明らかに医療機関の看板にふさわしくない大げさな「商業的宣伝」には注意が必要です。
A 病院を怖がるのは子供なら当然の反応です。不必要に恐怖感を与えてもいけません。大切なのは強制的に処置するのではなく、「本人の努力を導く」事です。およそ3歳を迎えていれば、その知能はかなり発達しています。「虫歯は病気だから、このままだと溶けて歯がなくなる」と親と医院とで理解を促すのです。最初は恐怖感でいっぱいの小児も、3回目くらいから頑張りはじめます。当院の患者さんを見ていても、ほとんど3歳以上なら治療に成功するようです。中には2歳6ヶ月でも治療できるお子さんもいます。ここで重要なのは保護者(母親)の姿勢です。要は正しい治療へお子さまを導いてあげる事です。